よく他人のためによい行いをしろとか言われるけど、それはある意味では間違っているという話

タイトルの通りだが、他人のために頑張りなさい、尽くしなさい、良い行いを心がけなさいとか言われるけど、それって実際にはどうなのか。

恩を売っておけば、大きな見返りとなってきやすいが…

確かに、心理学でいう返報性の原理というもので、一度人に何かを与えた分、その受け手にとっては何かお返しをしなければという心理が働き、自分が与えた以上に大きな見返りとなって返ってくるというものがある。

しかし、最初からそれを狙って他人のために与え続けるというのは、なんか陰湿な人間みたいで個人的にはどうなんだろうかと思う。

純粋に他人のために、という人も中にはいるかもしれないが、それは自身の精神状態が最もいい状態であるからだと思う。

この精神状態が充実していなければ、まず他人のために、という発想が生まれない。自分はもう十分満足しているから、今度は自分以外の外側の方向を変えていく、ということができないのである。

ただ、中には精神状態がよくない状態でも、他人のためにという考えの人もいるだろう。だが、先ほども挙げたが、そういう人たちは、心のどこかで見返りを求めていることが多い。

例えば、感謝されたい、褒められたい、報酬を得たい、昇進したい、気に入られたいなど、心のどこかでそういった欲望があるのだ。

それでは、本当の意味で、他人のためによい行いをするということにはならない。

私も最終的には、純粋に他人のために、という考えのもとで色々やっていける人間になりたいと思っているが、なかなかうまくはいかない。

なぜなら、まずは自分自身が充実していないと、他人のためにという考えのもとで到底動けないからだ。

そのことを自己中心的だと非難する方もいるかと思うが、人は悩みの尽きない生き物だと思っている。その悩みができる限りゼロの状態に近づき、幸福感・満足度が高まった状態でないと、まず他人のために行動などできないのではと思う。

もし、できたとしても、その中には純粋さというものが失われているはずだ。

例えば、純粋にボランティアに参加する人たちはいいかもしれないが、それ以外の人たちは、純粋さ以外の何らかの目的があって参加しているのではないだろうか。私いいことやってるアピール、話のネタになる、出会い目的で参加、就活のPRのため参加、SNSに掲載できる、とりあえず盛り上がりそうだから参加などの理由だ。

もちろん参加すること自体は素晴らしいことだと思うが、せっかく参加するのであれば、その人の助けになりたい、新しいことを勉強してそれを今後に活かしたいなどの純粋な目的で参加してみたいものである。

自分自身を充実させるために必要なこと

では、どうすれば悩みがゼロの状態でかつ、幸福感・満足度が高まった状態にもっていけるのか。

悩みの中で最も多いとされているのは人間関係である。人は生きていくには必ず他人との関わりがあるので、その中で、色々悩むのだ。

また、その中でも悩みやすい人は、他人のことを気にしすぎる特徴がある人で、さらに、自分がどう思われているかを考えすぎる傾向にある。ようは神経質なのだ。

このタイプの人は、人の目を気にしないように考えを変えていくことが重要だ。

しかし、そうはいっても、人は自分を変えようと思ってもそう簡単にはうまくいかない。いざとなれば勇気が出ないし、今のままがいいと思うようにできているのだ。

また、そういう周囲を気にしすぎるタイプの人は、自己中心的に生きている人を妬んだり、羨ましく思ったりする特徴もある。

個人的にはこれを利用するのがいいだろう。そういった人の特徴を真似て生活に少しずつ取り入れていくことで、悩みが軽減していきやすくなる。それでもそんなに簡単なことではないと思う。

自分が妬んでいたり、羨ましく思っている人を、まずは自分の中で認めてあげる。尊敬することが必要だ。それができないままでは、決して自分にその生き方を取り入れていくことはできないだろう。

ただ、そうはいっても難しいだろう。そういう時は、妬んでいたり、羨ましく思っている人の全てについて認めるのではなく、その人のいい部分・すごい部分をピックアップして、その点を認めてあげることが大切だ。

そうすれば、その部分が自分には足りないと認識することができるし、それに向けて努力することができるようになる。試行錯誤して最終的にその悩みが解決することで、これまで自分にしか向いていなかったアンテナが、周囲に向き始めるのである。

上記では、特に悩みやすい人の特徴を挙げているが、それ以外の人でも取り組めるものを以下に掲載する。

悩み解決には分析が不可欠

とにかく何か悩みやストレスとなるようなことが思い浮かんだら、スマホのメモ帳などに書き込んでいく。

面倒かもしれないが、

  • 悩みのレベルを3段階(大・中・小)で評価
  • いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ を意識して状況を細かく掲載する
  • 解決策を考える
  • 行動に移す

簡単にリストアップしたが、こんな感じでやってみるといいだろう。

よくストレスが溜まったからといって、お酒を飲んだり、カラオケにいったり、ものや人に八つ当たりしたりすることがあるかと思うが、これは逆効果であるので、行わない方がいい。

なぜなら、悩みの根本の原因が上記の行動により解決されないからだ。その行動が終わってからも悩みは残り続けるので、効果は一時的で実際には解決されないのだ。

また、怒りの感情が高まった状態で、ものなどに八つ当たりしている場合、さらに怒りの感情がこみ上げてきて、なかなかおさまらないことが多い。これも一度起こった場面を振り返っていただくと思い当たることがあるのではないかと思う。

このように、かえって悪い方向に進めさせてしまう行動は、やめておいた方がいいだろう。

悩みをリストアップし、ひたすら分析し、解決策を導き出し、行動に移していく。このことで自分の悩みが少なくなっていき、自己満足度が高まった状態になる。ここで初めて他人のために、純粋に行動ができるようになっていくのだ。