ClipDrop/Stable Diffusion XLを無料で使ってWebでどう活用できるか考えてみた

今回もAIシリーズです。
最近Stable Diffusionというワードをよく見かけますので、ちょっと使ってみたいなと思っていたときに、簡単に使えそうなものを見つけました。

それが下記のClipDrop/Stable Diffusion XLになります。

ClipDrop – Stable Diffusion

ClipDropには、他にも画像をきれいにしたり、背景を削除したり置き換えたりなど、様々な機能がありますが、今回は、Stable Diffusionを使って画像を生成することに焦点をあてていきたいと思います。

ClipDrop/Stable Diffusion XLで何ができるのか

任意のキーワードを入れると、AIがそのキーワードに沿った画像を4枚自動で生成してくれます。

商用利用はできるのか

いろんな記事を見てみると商用利用可能と紹介されていました。
Stable Diffusionのライセンスを見てみます。

Stable Diffusionライセンス

該当しそうな箇所を日本語訳してみました。

4.配布および再配布。あなたは、以下の条件を満たすことを条件に、第三者のリモートアクセス目的(例:Software-as-a-Service)のためにホスティングし、本モデルまたは本モデルの派生物のコピーを、改変の有無にかかわらず、あらゆる媒体で複製および配布することができます:第5項で言及される使用に基づく制限は、「モデル」または「モデルの派生物」の使用および/または配布を規定するあらゆる種類の法的合意(ライセンスなど)に、あなたによる強制力のある条項として含まれなければならず、あなたは「モデル」または「モデルの派生物」が第5項の対象となることを、配布する後続ユーザーに通知しなければならない。この規定は、補完的マテリアルの使用には適用されません。あなたは、「モデル」または「モデルの派生物」を受け取る第三者に対して、本使用許諾のコピーを与えなければなりません。あなたは、変更したファイルには、あなたがファイルを変更したことを示す目立つ通知を表示させなければなりません。ただし、『モデル』の使用、複製、および頒布が本使用許諾に記載された条件に適合している場合に限ります。
5.使用ベースの制限。添付資料Aに記載された制限は、用途に応じた制限とみなされます。したがって、お客様は、本モデルおよび本モデルの派生物を、指定された制限された用途に使用することはできません。あなたは、合法的な目的のためにのみ、本使用許諾に従うことを含め、本使用許諾に従って本モデルを使用することができます。使用には、本モデルを使ったコンテンツの作成、微調整、更新、実行、訓練、評価、および/または再パラメトリック化が含まれます。お客様は、本製品を使用するお客様のすべてのユーザーに対し、以下の事項を要求するものとします。
本項(第5項)の条件に適合するように、本モデルまたは本モデルのデリバティブを提供する。

これを読む限りでは、あらゆる媒体で使えますよということは明記されていますね。

続いてClipDropの利用規約です。

ClipDrop – terms

こちらも該当しそうな部分を日本語訳しました。

9.ユーザーの義務と責任
ユーザーは、サービスの使用、およびこのコンテキストで共有する情報について責任を負います。彼/彼女は、サービスを個人的に使用し、第三者が彼の代わりに、または彼に代わってサービスを使用することを許可しないことを約束します.

ユーザーは、サービスが設計された目的以外、特に以下の目的でサービスを悪用してはなりません。
・違法または詐欺行為を行う、
・公序良俗に反する行為、
・いかなる形であれ、第三者またはその権利を侵害すること、
・契約、法律、または規制条項に違反する、
・第三者のコンピューター システムに干渉する可能性のある活動に関与すること。特に、その完全性またはセキュリティを侵害すること。
・人工知能の研究開発(特に訓練データの生成)、
・そのサービスおよび/またはサイトまたは第三者のサービスおよび/またはサイトを宣伝することを目的とした操作を実行する、
・第三者が上記の行為または活動の 1 つまたは複数を実行するのを支援または扇動すること。

ユーザーは以下も禁止されています。
・当社に属する要素または当社がサービスのコンテキストで利用する概念のコピー、変更、または不正使用、
・当社のコンピューターシステムを妨害または乗っ取り、または当社のコンピューターセキュリティ対策を損なう行為に関与すること、
・会社の金銭的、商業的、または道徳的権利および利益を害する、
・サービス、アプリケーションまたは API でホストされている情報、または会社に属する要素へのアクセスを販売、譲渡、または提供すること。

ユーザーは、サービスの一部としてアップロード、保存、または作成するあらゆる種類のコンテンツ (「 コンテンツ 」)に対して単独で責任を負います。
ユーザーは、サービスを介してコンテンツをダウンロードまたは作成することを禁止されています (このリストはすべてを網羅しているわけではありません)。
・公序良俗に違反するもの (ポルノ、わいせつ、わいせつ、衝撃的、または家族の視聴者にふさわしくない、中傷的、侮辱的、暴力的、人種差別的、排外主義的、または修正主義者)、
・第三者の権利の侵害 (コンテンツの侵害、人格権の侵害など) およびより一般的には、契約、立法または規制の条項への違反、
・いかなる形であれ、第三者に不利益を与えるもの、
・誤解を招く、欺瞞的な、または違法、詐欺的、または欺瞞的な活動を提案または促進する
・第三者のコンピュータ システムに有害です。

ユーザーは、個人的または機密性のあるコンテンツがユーザーの単独の責任でダウンロード、保存、および実行されることを認め、同意します。この点に関して、当社は一切の責任を負わないものとします。

ユーザーは、ユーザーの義務の違反の結果として会社に対して提起される可能性のある請求および/または訴訟に対して会社を補償します。ユーザーは、当社が被った損失を補償し、結果として負担しなければならない可能性のある金額を払い戻すものとします。

ざっくりですが、悪いことに使わないでねといったことが書かれていますね。

AIに関しては、日本の法律が追いついていないとの記事も見かけますので、これからどう整備されているのか注視していきたいと思っています。

使い方

直感的に使えるため、説明はいらないと思いますが、一応流れを紹介していきます。再度リンクを下記に貼っておきます。こちらをもとに進めていきます。

ClipDrop – Stable Diffusion

Enter your promptに英語でキーワードを入力し、Generateボタンを押す

日本語も一応入力できますが、英語の方が精度が高く使いやすいと思いました。

自分の場合は、単語を入力してカンマでまた別の単語といったように入力する使い方をしています。

一応ページ下部に、ワード例なども載っています。こちらは文章で入力されているものが多かったです。

画像が4枚生成される

使いたい画像をクリックしてダウンロード

赤枠がダウンロードボタンですので、クリックしてダウンロードします。

実際に画像をダウンロードしてみると、1024✕1024pxのサイズ、容量が135KBで出力されました。このくらいでしたら、使用できる範囲も広そうな気がします。

1日に60回までは無料

キーワードを入れてGenerateを押す回数かと思いますが、使い切ったことがないため、調査不足です。

ただ60回という回数はすごいんじゃないかと個人的に思っています。

以上で完了です。個人的にはシンプルで使いやすいなと感じました。

Webでの活用方法を考えてみる

その前に、いろいろ触ってみて、どういう画像が向いているのかということを挙げていければと思います。

向いていない画像について

リアルな世界の画像生成には向いていないようです。いわゆる実写ですね。

向いている画像について

実写以外のものであれば、比較的なんでもいける感じがしました。
後ほど紹介はしますが、ベクター系の画像、幻想的な画像、ゲーム系の画像など結構幅広く使えそうな感じがしました。

作業している人の画像を作ってみる

・キーワード

japanese,webdesigner,pc,monitor,girl,young,working,illust

下記のような画像が生成されました。

いかがでしょうか。個人的にはWebサイトで結構見かけるような印象を受けました。

中華料理のランチ画像を作ってみる

・キーワード
gourmet,lunch,chinese food

下記のような画像が生成されました。

あまり中華料理っぽい感じはしませんが、食べ物の画像は出力できました。もう少しキーワードに工夫が必要そうですね。

カーレースゲーム画像を作ってみる

・キーワード
car,game,race

下記のような画像が生成されました。

結構いい感じではないでしょうか。

例はこのくらいにしておきますが、思っていたより使える場面が多そうかなと思いました。

以上で終わりになりますが、やっぱりAIはすごいなと改めて思いました。