映画『ひゃくえむ。』を観た感想でも書こうかと

この映画を知ったきっかけはSNS。本当はチェンソーマンを観ようとしていたんだけど、たまたまXで流れてきた。

ん?なんか見覚えのあるキャラクターだなと思って調べてみたら、『チ。ー地球の運動についてー』の作者である魚豊さんだった。

で、早速予告動画を見てたらなんと陸上の100mのお話ではないか!自分も陸上経験があるのでみるしかないと思わされたのと、観た人が絶賛しているのを目の当たりにして、早く観たいってことで映画館に行くことに。

ちなみに、原作を読んでからいくと後悔することが多いようなので、先に映画を見ることをお勧めします。

至る所でチ。を彷彿とさせるような哲学的なセリフが飛び交う

まあこれはチ。を観ていた方ならわかるかと。小学生らしからぬトガシのセリフや、周囲をドン引きさせる財津のセリフ、海堂がトガシに対して言ったセリフなど、色んな意味で人生を考えさせられるようなセリフが飛び交います。

陸上がやってない人でも楽しめる内容でした。

雨の中の100m走のシーンは圧巻

本当やばかったです。スタート位置まで入場していく場面から、スターティングブロックのセットをして、それぞれスタートの感触を掴んでいる場面、スタートしてからゴールするまでの描写まで圧巻でした。

タイムをあえて出さないのもいい

100mのタイムを表現しなかったのもいいですね。記録も気になるところですが、それ以外の部分に集中してみることができたのでよかったです。

クリエイターならみるべき映画

これは完全に個人的見解ですね。

それだけ自分の中で響くものがありました。セリフからも色んなことが吸収できると思いますし、それをきっかけに新しい視点が生まれやすいとも感じました。

動画の表現方法も参考になると思いますよ。

走ることに対しての人生の流れが心に響いた

今回の映画は100mが舞台だけど、それが分からなくても、同じことに向き合い続ける感情の流れというか、そういうものはさまざまな人に共通することなのかなと思いました。

今までは特に努力せずともなんとなく1番になれたとか、余裕だったとかそういう経験ですね。ただ、年齢を重ねていくといつの間にか、周りに追い越されたりして普通になってくる。記録が伸びるという成長みたいなものも、最初は練習をすればするほど伸びたけど、そのうち成長しなくなってくる。

こういう挫折って多くの人が経験あるのではないでしょうか。そして、次第に諦めて別の道を模索し始める。他に自分が得意なものがあるんじゃないかと思ったりして。でも、なかなか見つからず、また元の場所に戻ってくるとか。

今回の映画の場合は、最終的には勝つとか負けるとかじゃなくて、走ることそのものが楽しい!ってことに気づいていくんですがね。もちろん勝ちたい気持ちはゼロではないですが。

ほんと人生そのものですね。色んな葛藤があって、嫌いになり、諦めて、離れてみると別に嫌いじゃないんじゃないか?と思ったりして。いざ戻ってみると懐かしく感じて楽しくなったり。

自分との闘い、相手との闘い、周りの目との闘い。世の中には色んな闘いがありますが、別に争わなくてもいいことにだんだんと気づいたり。

自分が楽しんでいれば、自分も周りも楽しいんだなと気づいていくわけですね。

で、何を最終的に思ったのかというと、ワクワクする気持ちをこれからも持ち続けていきたいなと。その気持ちから自分がその時やりたいことをすぐに実行して生きていくとやっぱりおもしろいんじゃないかと思いましたね。

ちと話はそれますが、ドラゴンボールの孫悟空はすごいですね。純粋に戦うことが好きで、強いキャラクターが出てくるとワクワクしているので。

今後の時代もそのようになっていくんじゃないかな。やりたくないことなんてやらない、合わない人とは一緒につるまない、他人の目は気にしない、自分を一番大事に。そんな感じでいればいいと思いました。

最後に原作を読んでの感想

原作を観た後に映画を観たかたで、映画を酷評してることが多かったので、原作も読んでみました。

で、映画を振り返ってみるとなるほどと思うことがたくさんありましたね笑。

今の時代ではあまり過激な表現は好まれないからなのか、やんわりとした表現に修正されている部分があったり、セリフを充てられているキャラクターが別のキャラクターになっていたり、ストーリーが少し書き換えられて進んでいたり、とか色々ありましたね。

確かに原作を観た上で映画を観ると、期待値が下がる気持ちはわかりました。個人的にはどちらもおもしろいですよ。

ただ、緩急や落差というところをもっと突き詰めるなら、原作に忠実に再現した方がもっと良くなっただろうなと思うところはあります。

そんなところもありましたが、総合的に自分はいい映画だと思います。

ではでは。